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避妊相談

避妊方法について 〜あなたのライフスタイルに合った選択を〜

避妊とは、妊娠を望まないタイミングで妊娠を防ぐための方法です。避妊はパートナーとの大切な話し合いの一部であり、自分自身の体と将来を守る手段でもあります。ここでは、代表的な避妊方法について、その仕組みや特徴、メリット・デメリットなどをわかりやすくご紹介します。
ここでは、主な避妊法について、避妊効果の目安となる「パール指数(※100人の女性が1年間その方法を使ったときに妊娠する確率)」とともにご紹介します。

 

1. 低用量ピル(経口避妊薬)

低用量ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンが少量ずつ配合されたお薬です。毎日服用することで、排卵を抑制し、子宮内膜を妊娠しにくい状態に変化させることで、高い避妊効果が得られます。

  • メリット

    正しく服用すれば99%以上の高い避妊効果に加え、生理痛の軽減、月経量の減少、月経周期の安定化といった生理に関する悩みや、ニキビ・肌荒れの改善、子宮内膜症の予防・進行抑制も期待できます。
  • 副作用:

    服用初期に吐き気、頭痛、不正出血、乳房の張りなどの軽微な症状が出ることがありますが、多くは1〜3ヶ月で軽減します。体重変動やむくみを感じることも。気になる症状は医師に相談しましょう。

  • デメリット

    • 毎日の服用が必要(飲み忘れで効果が低下)

    • 血栓症のリスクがある。

    • 喫煙者、40歳以上の方は注意が必要

  • パール指数:0.3(正しく使用した場合)/7(一般的な使用状況)

2. スリンダ錠(ミニピル)【2025年6月30日発売】

スリンダ錠は、日本で初めて承認されたミニピル(黄体ホルモン単独製剤)で、2025年6月30日に発売予定です。エストロゲンを含まないため、これまで低用量ピルを使えなかった方にも選択肢が広がります。

  • 特徴

    • 授乳中の方や、血栓リスクの高い方にも使用できる

    • 服用時間のずれにやや厳密(3時間以上のずれで避妊効果が下がる)

  • 注意点

    • 不正出血が起きやすいことがある

    • 生理周期が不規則になることも

  • パール指数:0.4(適切に服用した場合)

 

3. 子宮内避妊具(IUS)

ミレーナは、子宮内に装着する小さなT字型の避妊器具です。
「IUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)」とも呼ばれ、器具に黄体ホルモン(レボノルゲストレル)が含まれています。

これが子宮内で持続的に微量ずつ放出されることで、子宮内膜の増殖を効果的に抑え、精子の侵入や受精卵の着床を防ぎ、高い避妊効果を発揮します。挿入・除去は医師が行い、事前の検査と装着後の定期検診が必須です。

  • メリット

    • 一度の装着で数年間避妊効果が持続(IUD:約5年、IUS:約5年)

    • IUSは月経量の減少や月経痛の緩和にも効果

    • 避妊を意識せずに過ごせる

  • デメリット

    • 装着時に痛みを伴う場合あり

    • 不正出血や月経周期の変化が起こることも

    • 稀に器具がずれることがあるため、定期的なチェックが必要

  • パール指数

    • 0.1〜0.3

 

4. コンドーム

もっとも身近な避妊法で、男性が装着するゴム製のカバーが膣内への精子の侵入を防ぎます。性感染症の予防にも有効です。

  • メリット

    • 副作用がない

    • 性感染症の予防効果

    • 医師の処方が不要で手軽に使用可能

  • デメリット

    • 装着ミスや破損により避妊効果が低下する可能性

    • 性交のたびに使用する必要がある

  • パール指数:2(正しく使用)/13〜18(一般的な使用)

 

5. 緊急避妊薬(アフターピル)

緊急避妊薬(アフターピル)は、避妊に失敗したり、予期せぬ性交渉があった際に、妊娠の可能性を緊急的に減らすためのお薬です。性交渉後できるだけ早く(主に72時間以内)服用することで、排卵を抑制したり受精卵の着床を妨げたりして妊娠を防ぎます。

  • 種類

    • レボノルゲストレル(72時間以内)

  • メリット

    • 緊急時に妊娠を防げる手段として有効

  • デメリット

    • 常用には適さない(あくまで“もしもの時”用)

    • 副作用として不正出血や吐き気、頭痛などがあることも

    • 医師の診察と迅速な対応が必要

  • パール指数:使用タイミングにより異なる(おおよそ妊娠率は1.2〜2.6%程度)

  アフターピルについて詳しくはこちら

 

6. 避妊手術(パイプカット・卵管結紮)

男性では精管を、女性では卵管を結紮・切除することで精子・卵子の移動を物理的に遮断する方法です。妊娠を望まない人生設計の方に選ばれます。

  • メリット

    • 永続的な避妊効果

    • 性交時の避妊具が不要

  • デメリット

    • 一般的には元に戻せない(再接合しても妊娠率は低い)

    • 外科的手術が必要で、合併症のリスクも伴う

  • パール指数

    • 女性の卵管結紮:0.5以下

    • 男性のパイプカット:0.1以下

 

あなたに合った避妊方法を見つけるために

避妊法には、確実性・持続性・利便性・副作用・将来の妊娠希望など、さまざまな観点からの選択肢があります。どれを選ぶかは「あなたのライフスタイル」「体調」「年齢」「パートナーとの関係性」など、複数の要素を考慮することが大切です。

当院では、女性の健康とライフプランに寄り添った避妊方法のご相談を承っております。お気軽にご相談ください。

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